築古物件でも売却できる?価格設定や注意点を解説

「築古物件を売却したいけど、売れるか不安」「築古物件を売却する際の注意点を知りたい」と思っている方はいませんか。

築古物件は築年数が経っているため、築浅物件よりも売れづらいリスクは少なからずあります。しかし、条件によっては非常に需要が高い物件も多いです。

今回の記事では、築古物件を売却する際の価格設定や注意点などを解説します。売却する際のメリット・デメリットについても解説するので、築古物件を売却しようか検討している方は参考にしてください。

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築古物件とは

築古物件とは築年数の経っている物件を指しますが、築何年以上が築古物件に該当するか明確な定義はありません。
不動産業界では、築20年以上経っている物件を築古として取り扱う場合が多いです。
日本では新築の不動産であっても、購入後1日を経過した時点で中古物件に分類されます。
一般的にマンションの場合、人が住み始めた時点で1〜2割下がり、そこから年数が経つにつれて少しずつ下降していきます。
築10年を超えた時点で価値が一気に下降し、築20年を超えると、新築時に比べて5〜7割程度の価値に留まります。
それ以降、大きな変動はありませんが、緩やかに下降します。
ただし、需要が高い物件は築年数が経っても価値が下がりにくく、投資用の物件は利回りが価格に影響するため、どの物件も必ずしも価値の下がり方が同じわけではありません。

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築古物件は売れる?

築年数の経っている場合でも、立地次第で売却できる可能性は十分にあります。
物件の価値を決めるのは土地だからです。
建物は経年によって価値が低下するのに対して、地価は低下しづらいうえ、状況によっては上昇するケースも珍しくありません。
とくに東京23区内は、築古物件であっても需要が非常に高いです。
築年数の経っている物件ほど、よい立地に建っている傾向があります。
内装はリノベーションを施せば、新築同様の綺麗さを取り戻せるため、立地のよさが築古物件を売却する際のポイントとなります。
立地条件が悪い築古物件の場合は、不動産会社買取業者に依頼する方がよいです。
できるだけ早く築古物件を手放したい場合も、不動産買取業者に依頼した方がよいでしょう。
不動産業者に仲介してもらうよりも、売却にかかる時間が短いです。
よほど条件や状態が悪くない限り、すぐに買い取ってもらえます。
築古物件が売却されるまで税金を払い続けるよりも、よい選択となるはずです。
ただし、買取価格は業者によって異なるので、複数の業者に査定してもらいましょう。

築古物件の価格設定はどのように決める?

築古でも立地のよい物件は需要が高いため、相場よりも高い価格で売却できる可能性があります。
しかし、相場よりも高く設定すると売れなくなってしまうため、まずは適正価格を知るのが大切です。
適正価格とは、一般的に3ヶ月程度で売れる価格を指します。
適正価格を知るためには、不動産会社に査定してもらう必要があります。
売り出し価格は売主が自由に決められますが、不動産の適正価格は簡単には分からないので、査定価格を売り出し価格とする方が多いです。
売り出し価格は築古物件の販売期間に大きな影響を及ぼすため、しっかり検討しましょう。
売り出し価格を安く設定すると、販売期間は短くなります。反対に、高く設定すると販売期間が長くなる、もしくはいつまでも売れない状態が続きます。
1年経っても売れないような不動産は価格が高過ぎる可能性があるので、売り出し価格を見直しましょう。

築古物件を売るときに注意したいこと

築古物件を売るときは、いくつか注意点があります。買主に関係する内容もありますが、売主もしっかり理解しておきましょう。

住宅ローンが通りにくい

住宅ローンの審査基準として、物件の築年数も担保評価に影響する場合があります。
最長返済期を各金融機関が設けており、例として40年の場合だと「最長返済期間=40年−築年数」となります。
この例の金融機関で住宅ローンを組む場合、築30年の物件だと最長返済期間は10年しかありません。
返済期間が短いと、その分返済比率が上がってしまうため、場合によっては住宅ローンが通らないこともあります。
長期で住宅ローンを組みたいと考えている買主の場合は、築古物件を購入対象から除外する可能性が高いです。
ただし、審査基準における築年数の制限は金融機関によって異なるため、制限のないところも中にはあります。

築25年以上の物件は住宅ローン控除が原則受けられない

住宅ローン控除を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 専有面積50㎡以上(そのうち2分の1以上を自己居住に用いる)
  • 築25年以内であるかもしくは耐震基準適合証明書を取得している

築25年以上の築古物件のほとんどは住宅ローン控除の適用外であるため、住宅ローン控除を受けたい方は築古物件を購入対象から外してしまう可能性が高いです。

リフォームは最小限にとどめておく

築古物件を売却する際、「リフォームをしないと売れないのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。
確かにリフォームされている物件の方が、リフォームされていない物件よりも見た目がよいため、購入する物件の候補に入りやすい傾向があります。
しかし、実際のところリフォームしたからといって、必ずしも売れるとは言い切れません。
リフォームにかかった費用を全額上乗せして売却するのは難しいため、リフォームは最小限にとどめておいた方が無難です。
また、リフォームしたかどうかで、住宅ローンの担保評価が変わってくる場合もほとんどありません。
自分好みにリフォームするために、低価格な築古物件を探している方も中にはいます。
リフォームするべきかどうかは、立地や室内の状態によっても異なるので、築古物件の売買に特化している不動産会社に相談しましょう。
リフォームする範囲が広くなるほど、売主の負担が大きくなってしまうので、リフォームする範囲もしっかり検討する必要があります。

築古物件を売却する際のメリットとデメリット

築古物件を売却する際は、メリットだけでなくデメリットも事前に理解しておくのが大切です。ここでは、メリット・デメリットをそれぞれ詳しく紹介します。

築古物件を売却する際のメリット

築古物件を売却する際のメリットとして、築古物件は現在では考えられないような好立地に建てられている場合が多く、需要が高い点が挙げられます。
とくに都心部(東京23区内)に物件がある場合、物件の価値を決めるのは建物自体よりも土地です。
建物の価値が低下していたとしても、逆に土地の評価額が上昇した結果、買値よりも売値の方が高くなるケースは珍しくありません。
また、リフォームやリノベーションを前提として築古物件を探している方もいるので、立地条件があまりよくない場合でも売却できる可能性は高いです。
築古物件を売却したら、資産を現金化できます。
売却で得た資金を使って住宅ローンを完済すれば、その後の利子負担がなくなるだけでなく、銀行保証料も戻ってきます。
ローン返済といった精神的なストレスから解放される点も、築古物件を売却する大きなメリットといえるでしょう。

築古物件を売却する際のデメリット

築古物件を売却する際のデメリットとして、リフォームなどの費用や手間がかかる点が挙げられます。
築古物件では買主を見つけるために、リフォームやリノベーションが必要になる場合があります。
ただし、リフォームしたからといって、必ずしもすぐに売却できるとはいいきれません。
範囲にもよりますが、水回りのリフォームはトイレが20〜50万円、風呂場が50〜150万円必要です。
リフォームの費用を販売価格に全額上乗せすると、他の築古物件よりも価格が高くなり、売れ残るリスクが高まります。
リフォームに費用をかけすぎないためにも、必要な部分と不要な部分を見極めるのが大切です。
リフォームする範囲が広くなるほど、売主の負担が大きくなります。
また、リフォーム費用だけでなく、売却する際にも諸費用がかかります。
不動産会社の仲介手数料や印紙税など、予想を上回った額になるケースもあるため、損益を計算する際は、経費の計上も忘れずに行いましょう。

築古物件にみられる旧耐震基準物件

この記事では築古物件の売却について解説してきましたが、年数がかなり経ってしまっている建築物にみられる旧耐震基準物件の価値は下がってしまう傾向にあります。
下記記事では旧耐震基準物件について、売却のコツなどもあわせて紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

旧耐震基準物件とは?売却する際に押さえておきたい基本情報

注意点を押さえて築古物件を売却しよう

今回は築古物件の定義や売却するメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説しました。
築古物件でも売却できる可能性はありますが、立地条件などが悪い場合は訳あり物件専門のラクウルに相談しましょう。
売れるか心配な物件でも、ラクウルが買い取らせていただきます。
手続きもスムーズに進むように心がけていますので、築古物件を早く手放すためのお手伝いをさせてください。

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