【事故物件を売りたい方向け】知っておきたい基本知識を解説


「事故物件を売りたいけどなかなか売れない」
「事故物件を高く売るコツってないのかな」

事故物件を売りたい方は、こんな悩みを抱えていませんか。

事故物件の相場はどうしても下がりがちです。
人気もでないため、買い手が見つからない場合もよくあります。
事故物件を持っている方の中には、安くてもいいから手放したい、と思っている方も多いでしょう。

本記事では、事故物件を売りたいけど上手くいかないと悩んでいる方に向けて、事故物件の基本的な相場や基礎的な知識をお伝えします。
記事の後半では、事故物件を高く売る具体的なコツも解説します。

できるだけ高く事故物件を売りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

事故物件の売却相場

事故物件の売却相場は通常の相場と比較すると20〜30%安くなる傾向が多いです。
事故物件には瑕疵(かし)があるため、どうしても敬遠されがちになります。
まったく同じ条件の場合、何も問題のない物件と事故物件では、購入したいと思われるのは問題がない物件です。

なかなか同じ条件の物件はありませんが、事故物件の価格が下がってしまうのは仕方がないでしょう。

事故物件を売る方法

事故物件を売る方法を3つ紹介します。
事故物件だから売れにくい場合はありますが、売れないわけではありません。
納得した価格で売るためには、さまざまな手段を試していきましょう。

方法①市場で売却

事故物件でも普通の不動産会社で売却できます。
しかし、不動産会社によっては事故物件だから断られたり、相場よりも安い金額を提示されたりと、不利な立場になる可能性は高いです。

とくにイメージのよくない心理的瑕疵(しんりてきかし)がある物件の場合は、買い手が消極的になるため、売れない可能性を頭に入れておきましょう。

方法②期間を空けて売却

心理的瑕疵に当てはまる物件でも、期間が経過すれば買い手に告知しなくてもよくなる場合もあります。
国土交通省のガイドラインには大体3年経過したら、告知の義務がなくなる場合があると記載されています。

参考:「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました(国土交通省)

時間が過ぎると、心理的瑕疵の悪い印象も薄れていき、事故物件でも売却できるようになってきます。
ただ、社会的に影響が大きい事案に関しては、期間を過ぎても告知する必要があるのは理解しておきましょう。

方法③事故物件専門の買取業者に売却

事故物件を売却する方法として、一番早く高値で買取してもらえる可能性が高いのは、事故物件専門の買取業者の利用です。
普通の不動産会社では買取できなかった物件さえも、買取してもらえる可能性があります。

事故物件買取実績も豊富で、売却後の対応も一任できる業者もあるため、安心して事故物件を売れます。

事故物件を売却する際の告知義務とは

事故物件の告知は、国土交通省から公表された「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」や契約不適合責任に関連して義務付けられます。

義務の発生する条件

ガイドラインに記載されている内容はこちらです。

  • 【原則】人の死に関する事案が取引相手の判断に影響を与える場合は告知義務がある
  • 自然史死や日常生活の中の不慮の事故死以外の死亡理由の場合
  • 特殊清掃が行われた自然死や不慮の事故死の場合
  • 事件性・周知性が高く社会に与えた影響が強かった場合
  • 買い手から事案の有無を聞かれた場合

参考:宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン(国土交通省)

また契約不適合責任の観点から、瑕疵(かし)など、売却後のトラブルにつながりそうな事柄は、先に伝えておく必要があります。

瑕疵については、物理的瑕疵や法律的瑕疵、心理的瑕疵がありますが、心理的瑕疵は主にガイドラインを基準に考えます。
物理的瑕疵は雨漏りなどの物件の欠陥箇所があり、法律的瑕疵は法律の基準を満たさない箇所があるケースです。

事故物件に瑕疵がある場合は、必ず先に伝えておきましょう。

告知する内容の範囲

これまで事故物件の告知義務に関する明確な範囲はありませんでした。
しかし、「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表されたため、心理的瑕疵の告知する範囲が、ある程度明確になりました。

【告げなくてもよい場合】 ①【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産で発生した自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)。※事案発覚からの経過期間の定めなし。 ②【賃貸借取引】取引の対象不動産・日常生活において通常使用する必要がある集合住宅の共用部分で発生した①以外の死・特殊清掃等が行われた①の死が発生し、事案発生(特殊清掃等が行われた場合は発覚)から概ね3年間が経過した後 ③【賃貸借・売買取引】取引の対象不動産の隣接住戸・日常生活において通常使用しない集合住宅の共用部分で発生した①以外の死・特殊清掃等が行われた①の死※事案発覚からの経過期間の定めなし

(別紙1)ガイドラインの概要

近隣物件や集合住宅に関する内容も記載されており、告知する内容の範囲が、ある程度明確になってきました。
ただ、心理的瑕疵に関する事案は、人によって受け取り方が変わるため、影響の大きさを考えながら臨機応変に対応していく必要もあります。

訳あり物件のなかで事故物件に関する情報をお探しの方に向けて、以下の記事でも取り扱っています。
興味のある方はこちらも合わせてご覧ください

【関連記事】事故物件の定義とは?

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【関連記事】事故物件の基準

事故物件を高く売るコツ

事故物件は高く売れないと思いがちですが、そんなことはありません。
事故物件でも高く買い取ってもらえる5つのコツを紹介します。
できるかぎり高く売るために、取れる手段は活用していきましょう。

また、下記記事では事故物件を高く売るポイントを、売却の手順などもあわせて紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

事故物件を高く売るには?押さえておきたい4つのポイント

コツ①事故物件の買取専門業者を利用する

普通の不動産会社では買取を断られてしまう事故物件でも、専門の買取業社なら買い取ってもらえる構成は高いです。
また、仲介手数料がない業者もあり、その分査定額も上乗せされます。

事故物件の買取実績も豊富なため、気軽に相談でき、安心して売れます。

訳あり物件買取の流れを知りたい方は以下のページも合わせてご覧ください
訳あり物件買取の流れ

コツ②特殊清掃をしておく

事故物件で物件内が汚れてしまっていると、査定額がかなり下がってしまいます。
とくに特殊清掃が必要な場合、対応が遅れてしまうと、物件内を回復するのが困難になってしまいます。

特殊清掃とは、孤独死や自殺などの場所を専門に掃除し、元の状態に近づける作業です。
もし、事故物件の売却を検討しているのに、特殊清掃が終わってない場合は、すぐに取り掛かりましょう。

コツ③査定額ではなく手取り額が多いところを選ぶ

無料査定などをしてくれる業者も増えてきていますが、事故物件を高く売るためには、手取り額を意識していきましょう。
査定金額から、仲介手数料や諸経費を引いた額が手取り額になります。

査定額は高く見えても、すべての経費を引いてみたら、ほとんどお金が残らなかったといった結果にならないように、業者とのやり取りの際、必ず手取り額を確認しておいてください。

コツ④複数社で比較する

買取価格を複数の業者にだしてもらい、比較すれば、可能な限り高い金額で事故物件を売れます。
安く買い叩かれる可能性も減りますし、A社に対して、B社はこれだけの金額を提示してくれています、といった交渉もできます。

複数の業者とやりとりする手間はありますが、やる価値は高いです。

コツ⑤信頼できる業者に頼む

業者の中にはできるだけ安く買取しよう、と売り手や買い手に不利な条件で対応する場合があります。
自社の利益しか考えていないため、相場よりも安く買い叩かれる可能性が高いです。

他の業者では説明してくれたポイントを省いている、とにかく契約を結ぼうとしているなど、怪しい点見逃さないように気をつけましょう。

業者の実績や口コミ、担当者の対応などを検討し、信頼できそうな業者を見つけてください。

以下の記事で、そのほかの訳あり物件に関する内容をまとめています。
訳あり物件をより詳しく理解されたい方はこちらも合わせてご覧ください。

【関連記事】訳あり物件を売却する方法

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事故物件の相場は高くない!高く売るならコツを押さえよう

本記事では、事故物件の相場や知っておきたい基本知識、事故物件を高く売る具体的なコツを紹介してきました。

事故物件を買う際は、どうしても心理的な嫌悪感が生まれやすいです。
そのため、事故物件を売るのは難しいと考えがちになっています。

しかし、事故物件を売る方法と高く売るコツを押さえておけば、納得した形で売却できます。
とくに事故物件の買取専門業者を利用すると、手持ちの事故物件をスムーズに手放しやすいです。
事故物件を含めた不動産売買は売りどきが大事です。
なるべく早く行動し、売るための情報を集めていきましょう。

訳あり物件の概要は以下のページでも詳しく紹介しています。
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