共有持分物件は売却できる?その方法や費用を徹底解説

物件を保有する場合、必ずしも自分ひとりだけで保有する形ではなく、共同保有の形をとることがあります。

共有保有する物件を「共有持分物件」と呼びますが、管理方法などに細かなルールが存在します。

また、共有持分物件で最も困るのが物件を手放す場合です。

そもそも、共有持分物件は売却できるのでしょうか。

この記事では、共有持分物件の売却可否や方法、そして費用について徹底解説します。

共有持分物件を保有されている方は、ぜひ物件売却時の参考としてください。

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共有持分物件とはどんな物件か

共有持分物件とは、一つの不動産に対して複数人で共有する物件です。

共有持分をより詳しく解説すると、複数人で共有する場合における、それぞれの共有者の所有権の割合を指します。

例えば、400㎡の土地をAさんとBさんが所有している場合で説明します。

もし、AさんとBさんがそれぞれ200㎡ずつ保有している場合、共有持分は1/2です。

なお、共有持分はあくまでも権利上の考え方であり、物理的に分類するための基準ではない点に注意してください。

実際の不動産において、他人と共有して保有するケースは稀です。

共有持分物件が考えられるパターンとしては、以下があります。

  • 夫婦や親子などが出資して不動産を購入するケース
  • 相続財産を2人以上の相続人が共同する形で相続するケース

実際の共有持分の決定方法は、それぞれのパターンによって異なります。

一つの物件に対して複数人で共同して購入するケースでは、持ち分は資金の負担割合に応じて決定します。

例えば4,000万円の物件を購入する際、自分で3,000万円負担した場合、自分の持ち分は3/4となる形です。

なお、物件の取得にかかる費用の中で、以下は対象外となるため注意してください。

  • 引っ越し代金
  • 各種保険費用
  • 家財の購入費用

相続財産のケースでは、遺言書の内容や遺産分割協議の結果によって共有持分が決定します。

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共有持分物件は売却できる?

共有持分物件の場合、複雑に権利が絡み合い、簡単に売却できないイメージがあります。

共有持分物件は一つの不動産に対して共有名義で複数人で保有している状態を指します。

逆に、一つの不動産を1人で保有する場合、単独名義と呼ぶのが一般的です。

単独名義の場合、自分だけの意思で売却判断ができますが、共有名義の場合は全員の意思統一が必要です。

もし、共有名義の中で1人でも売却に反対する方がいれば、売却は成立しません。

ほかにも、以下を行う際には共有名義の全員の同意が必須です。

  • 抵当権の設定
  • 借地借家法の適用がある賃貸借契約を締結する場合

不動産をリフォームしたり、一時的に賃貸借契約を解除したりする場合は、全員ではなく過半数の同意を得られれば対応できます。

このように、いくら費用の負担額が大きい場合でも、あくまでも共有名義の方の同意を得られなければ売却できないため注意してください。

以上から、共有持分物件の売却は可能であるものの、実現するのは難しいと言えます。

共有持分物件を売却する方法

実際に、共有持分物件を売却する方法として、以下4つがあります。

  • 共有者の間で売却する
  • 土地を分筆する
  • 共有者全員で売却する
  • 名義変更で単独名義となり売却する

各売却方法について、詳しく解説します。

共有者の間で売却する

共有持分物件を売却する方法の中で、最も簡単に売却が実現できる方法が、共有者の間で売却する場合です。

共有名義以外の方に売却する場合、全員の同意を得なければならないなど、ハードルが高くなりがちです。

そこで、自分の保有している不動産を他の共有名義の方に売却する形を取れば、スムーズに売却できます。

このケースでは、例えば親から兄弟2人に相続された不動産があるものの、実質長男しか使用しない場合などで適用される場合が多いです。

弟側としては、自分は使用しない物件であるため、兄に売却するケースが考えられます。

ただし、注意したいのは無償で不動産を提供したり、圧倒的に低価格で売却したりすると、贈与となる点です。

不動産の贈与の場合、譲り受けた側に対して贈与税が課され、多くの税金を負担しなければならないため注意してください。

土地を分筆する

共有持分物件を売却する方法として、土地の分筆を行って売却する方法も頻繁に用いられます。

土地の分筆とは、土地をそれぞれの持ち分に応じた面積で分配する行為です。

持ち分に対して移転登記すれば、単独所有が可能となり自分の意志で売買できます。

ただし、土地を分筆したとしても建物自体を分けて考えるのは困難です。

また、「道路に接する」「接しない」で価値が変動するため、簡単に分筆できません。

基本的には、建物が建っておらず平等に分筆できる土地の場合に適用できる方法となります。

共有者全員で売却する

最も揉めずに共有持分物件を売却できる方法が、共有者全員で売却する方法です。

ただし、共有者全員の承諾が必須となるため、簡単に実現できる方法ではありません。

また、売却費用や経費について持ち分に応じて負担する必要があり、譲渡所得税も持ち分に応じて納税しなければなりません。

名義変更で単独名義となり売却する

共有名義となっているものを、単独名義としたうえで売却する方法もあります。

例えば、2人に相続された不動産に対して、贈与を受けて単独名義にする方法などが想定されます。

この場合、贈与税がかかり結果として多額の費用が掛かる場合もあるため、注意が必要です。

共有持分物件を売却する際にかかる費用

共有持分物件を売却する場合、さまざまな費用が発生します。

主に発生する費用としては、以下の4つがあります。

  • 登記費用
  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 仲介手数料

各費用についての詳細は以下の通りです。

費用①登記費用

売買代金の決済が完了したら、すぐに売主の共有持分を買主名義に変更する必要があります。

そこで、所有権移転登記の手続きが必要となり、登録免許税と司法書士への報酬が必要です。

登録免許税は、以下の計算式で算出できます。

不動産全体の固定資産税評価額×売買する共有持分の割合×2.0%

また、司法書士への報酬は数万円から数十万円程度かかります。

費用②譲渡所得税

譲渡所得税は、持分の所有年数により変化します。

主に短期譲渡所得と長期譲渡所得に分類され、以下の税率が適用されます。

贈与所得種類 保有年数 税率 
短期譲渡所得 5年以下 所得税30%、住民税9% 
長期譲渡所得 5年を超える 所得税15%、住民税5% 

共有持分は所有年数が長くなればなるほど、税率は下がるのが特徴です。

費用③印紙税

印紙税は、売買契約書などの課税文書を作成する場合に課税される税金です。

不動産の売却価格によって収入印紙の金額が異なり、具体的には以下が課税されます。

売買価格 収入印紙の金額 
1万円未満 非課税 
10万円以下 200円 
50万円以下 200円 
100万円以下 500円 
500万円以下 1,000円 
1,000万円以下 5,000円 

収入印紙は、コンビニエンスストアや郵便局で必要金額分を購入して、売買契約書の余白に貼り付けます。

費用④仲介手数料

共有持分物件の売却は、各種手続きに手間がかかり、初めて行う方にとっては大変な作業です。

そこで、不動産仲介業者などに依頼して不動産を売却するケースが大半です。

各種交渉から書類の作成まで一手に担ってくれますが、当然仲介手数料が徴収されます。

仲介手数料は宅地建物取引業法で上限額が決められており、以下の金額を超えない範囲で設定されます。

不動産価格 仲介手数料の上限 
200万円未満 5.5% 
200万円~400万円 4.4% 
401万円以上 3.3% 

不動産価格が高くなればなるほど、上限額の割合は低くなるのが特徴です。

共有持分物件を確実に売却しよう

共有持分物件を売却する際には、単独名義よりも手間と費用が掛かるのが実情です。

その中で、いかに効率よく売却できるかが鍵となります。

少しでも、手間を省いて効率よく売却したい場合、専門業者に依頼するのがよいでしょう。

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